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□泡沫の空夢と
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「泡沫の空夢と」
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「……なんかムカつくのよね、アンタ」
夢の中で見た10年後の未来。
そこでミルフィオーレの連中と戦う事になる、ほんの数日前の事。
ミーは、名前すら知らないヴァリアー隊員に呼び止められたかと思うと、突然睨まれました。
「……幹部のクセに、全然やる気出してないわよね、目障り」
本人は殺気を出しているつもりなのでしょうが、残念ながら全く怖くありません。
ミーがやる気が無い様に見えるらしいですが、正直心外です。
一応これでも大変なんですよ。
堕王子及びベルセンパイには任務では何時もナイフ投げられるし、
ボスは相変わらず怒りんぼで何かと大変だし、
それでアホのロン毛及びスクアーロ作戦隊長もうるさいし、
ルッスセンパイも雷親父も以下略だし。
でもこの如何にも自分が悲劇のヒロイン(笑)ぶってそうな人には分かりませんね。
「そーですか。どうぞ、ご勝手に」
だからこの時も当たり前の様に聞き流して向こうに行きました。
こんな事は日常茶飯事ですよ。
「……っ、見てなさいよ……私が……その無表情、崩してやるわ!!」
「……。(呟き、聞こえちゃいましたー)」
ミーはこの時知らなかった。
“積み上げたモノ”なんてすぐに崩れると。