イナイレ「腐」
□反対の境界線
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「晴矢・・・」
風介は悲しげな瞳で俺を見つめた。
「私がいるから、お前は無理をするのか?」
「そういう意味じゃ・・・!」
「晴矢、もし私がいるせいで
無理をしているのなら・・・
──────もう、一緒にはいられない」
サァーッと風が吹く。何も聞こえない。
「・・・・っえ?」
喉の奥がカラカラ乾く。
「どうして・・・どうして、そうなるんだよ・・・?
俺が無理してるのは、たとえ風介のせいだと
してもどうしてそれが、一緒にいられない、
っていう事に結びつくんだよ・・・」
「・・・私と出会わなければ、お前は
きっと無理をしなかった」
「・・・・・」
「・・・今だって、今までだって、そうだ。」
風介は空を見上げた。
「その怪我も、私が敵から足を
狙われてるのを晴矢が助けてくれた
せいで。きっと私がいなければ、
お前も怪我をしなかった」
だから、と風介は続けた。