ワンピースブック 長編

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朝、9時。いつもよりも遅めの朝食だ。ふぁぁ、とかわいらしくあくびをしてローズ
が席に着く。まだ眠たいのか目がきちんと開いていない。見ているとスプーンを落としそうで怖い。
それでもおいしいのか、食べる手はゆっくりだが止まらない。

「サンジの作る飯は最高だろ!」

コクンとうなずくとサンジも嬉しそうにうなずいた。そういえば、とロビンが口を開く。
ロビンが食事中に話すことはめったにないため、全員がなんだと首をかしげた。
ズズと音を立ててミルクを飲むローズ。

「あなた、『白銀の狼』じゃないかしら?」

ピタ、とルフィ以外の動作が止まる。相変わらずローズはミルクを飲んでいる。しかし、
答えなければいけないので、いったんおいてから答えた。

「周りはそう呼んでるけど、僕は自覚ないなぁ。」
「あら、でもすごく有名よ。村人とか、一般人には人気なのに。」
「んー興味ないというか、別に知ったところでいいことないし。」

本当にどうでもいいのか、またミルクを飲む。それを聞いた瞬間、ゾロ、ルフィ以外が離れる。

「ロビン、『白銀の狼』ってなんだよ?」
「しらないの、あんた!」
「俺はロビンに聞いてるんだ!説明しろよ。」
「ええ、よろこんで。」

ロビンは一枚の新聞を広げる。最近の新聞紙でだれもが一度は目を通した。
そこで指差すのは『白銀の狼、海軍を倒す!?』という題だった。

内容はいたって簡単なもの。一般人を海軍という名をつかい悪さをしているものがいた。
そういうものは少なくない。しかし、海賊が助けるわけもなく、一般人もどうすることもできない。
そんな村、島へふらっと現われ、気絶させ、海軍へと引き渡す、というのがいつものことだ。
今回はタチがわるかったのか、結構上層部の人だったのか、でかでかと載っている。

「まぁ新聞のないようはこうだけど、ローズのことを詳しく話すわね。」





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