ワンピースブック

□ためいき
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「はぁ。」




「幸せ逃げるよ、エース隊長。」



クスクスと笑い、ちょこんと俺のベッドを堂々と占拠しているガキはサタチ。
1番隊マルコのもとで働く有能な弓使い。
最初マルコを撃ち落とそうとしたことがあった。まぁ能力を知らないなら仕方がない。
そんな有能な弓使いがなぜ俺の部屋にいるかというと

「早くしてくださいな、エース隊長。」

俺の書類待ちである。長いあいだ貯めていたのも悪いとは思いが、まさか部屋にまで
監視をよこすとは思っていなかった。それに、サタチからは逃げることができない。
この間、弓の先に海水をつけて俺を狙ってきた。
しかも急所を外すし、特にたいした怪我にはならない。かといて、俺がサタチに
攻撃を仕掛ければ過保護なマルコに殺される。

また厄介な相手を突っ込んできたな、といつも思う。
だが嫌いではない。
別に邪魔をするわけではなく、そこまでがっつり監視するわけではなく、
ベッドでゴロゴロしているだけなのだから。

急かすように早くしろとはいうが、そこまで本気ではないようだ。




数時間後でようやく書類が出来上がる。そっとベッドを見ると疲れているのか
ぐっすりと眠っているサタチがいた。最近は忙しく走り回ている姿を見るので
なんだかんだいって疲れているのだろう。
別に起こす必要もないと思っていたので直接マルコのもとへもっていくことにした。





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