Book2 長編

□6人
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うるるが治療し、一護が姿を消す、その日。
サタチは浦原の家に来ていた。
ノックして、なかに上がり込む。
以前入り込んだとき、家の中の配置は覚えた。
迷わず、なかに突き進む。
扉を開けると待っていました、と言わんばかりに、座っている喜助がいた。

「まってました。羽野サン。」
「こんにちは、浦原さん。」

座布団の上に腰掛け、簡単に、ソウル・ソサエティで知ったこと
ヴァイザードたちと話したことを簡潔に説明した。
間違っていないのか、喜助も黙って頷く。

「春さんは、私が護廷一三隊に入った時にはすでにいました。」

思い出すかのように、しみじみ語る。

「いろいろお世話になったんっスよ。」
「では、夜一さんもでしょうか?」
「まぁ、そうなりますね。」

今は夜一はいないようだった。
どこかに出かけているのだろう。

「これからどうするんッスか?」
「ソウル・ソサエティで治癒能力を身につけたいと思ってます。」
「春さんは鬼道得意でしたからね。頑張ってください。」
「はい。」

ぺこ、と頭を下げるとそっと、空を見る。
いつかまた、黒腔が空くのではないかと
そういう恐怖に耐えつつ、ソウル・ソサエティに帰った。





『鬼道衆にも劣らない才能っすね。』
『平気ですもの。これぐらいできて当たり前よ。
 喜助は夜一と練習してるのかしら?』
『ええ。春さんを見習ってね。』
『まぁ。どうも。』







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