鬼の血を継ぐ者
□4話
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「墓場」から無人島に移動してしばらくたってロウは頭を抱えていた。
2枚の紙をペラペラとさせる。
「まぁ・・・空が2つに割れてるところから・・・あそこだろうけど。」
そう呟いて翼を出した。
僕は他人の価値観なんて興味ない。
海軍から見れば僕はあくだろう。
海賊から見ても悪だ。
ただ、村人は天使という。
どちらが正しいのかなんてわからない。
僕は生まれながらに「悪」だ。
そして、「善」を装って生きている。
だからだれも間違っていない。
僕は今まで恋をするのも、誰かに心を許すのもいけないと思っていた。
その考え方を変えてくれたのはオヤジさんだ。
本当のお父さんなのかなって思ったこともある。
僕がここまで誰かに心を許すのは初めてだった。
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