鬼の血を継ぐ者

□2話
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ロウが船に乗った次の日。
先日は死体や家具を運んで疲れたのだろう。
船に乗った瞬間、倒れるように眠ったのだ。
だが、早朝、サンジしか起きていない時間に目を覚ました。

「ふぁ・・・おふぁほほはいまふ。」
サ「早いな。飯までまだだぞ。」
「でも目が覚めたので・・・」

そう言うとキッチンに立つ。
冷蔵庫からミルクを取り出して簡単に温める。
手馴れた様子でコップにすすぐ。

サ「それぐらいやるから座ってろよ。」

とはいえ、既にミルクは注いだので用は終わったのか、椅子に座る。
今日は黒いフードを羽織っていないので、
顔がよく見えるし、刀も、服装もよく見える。
小さな子供のようだ。
まだ10歳ぐらいか。
わりと整った顔立ちをしている。

サ「もう飯くっちまうか?」

フライパンを片手にロウを見る。
ロウはすこし笑うと首を横に振った。

「大勢で食べたほうがいいでしょ?
 待ちますよ。」

そう言うとバン!と勢いよく食堂の扉が開かれる。
サンジはわかっていたが、ロウはわかっていない。
犯人はルフィだ。

ル「サンジ、飯ー!!!
あれ?ロウ起きてたのか?」
「朝お早いんですね。」

クス、と笑うとロウが立ち上がり、隅っこの方に立つ。
もともとロウが座る席はない。
それを悟ってか、端っこにたったのだ。




全員が起きてきて、簡単な朝食が始まる。
ロビンとロウは知り合いということがあってか、仲がよく
話をしていた。
そこで耳につく話題が出た。

ロ「そういえば、ロウ。」
「ん?」
ロ「懸賞金また上がってたわよ?」
「・・・他人の価値観なんてしらないよ。」

ずず、とサンジからもらったスープを口にする。
ロビンはクスクスと笑いながら新聞紙を取り出す。
新聞の中にはいくつか手配書も入る。
その中からあらかじめチェックを入れていた手配書を取り出すと
机の上に置いた。



『白銀の狼』
『1億ベリー』
『写真入手不可』
『白銀の髪をしている』




それだけ書かれた、簡潔な手配書。
写真がないから色もない。


全「・・・えぇええええええええええええええ!?」








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