幕末志士の恋愛事情

□拾質
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きっと新選組のひとが心配しているのは
情報をもらしていないかということだった。
それをわかっているのか、龍馬は笑った。

龍「安心せい、白李からは土方さんのことしか聞いてないぜよ。」
慎「俺は猫のこと聞いたっす。」
龍「なんじゃと!?聞いておらんぞ!?」

そう言うと足元にクロが擦り寄ってくる。
紫苑もその話は聞いていたのか、コクコクと頷いた。

土「俺の話だ?」
龍「おう、ここは心地よいと言っておったな。」
武「温かいとか。」
慎「みんな優しいとか。」
「新選組が、好きだって。」
以「まて、俺はなにも聞いてないぞ。」

五人が口々にいい、隊長たちがちらっと顔を合わせる。
沖田が驚いた顔をしていた。

龍「しかし、紫苑の頼みを聞いて探しにいこうにも手伝おうとしないようすを見ると
  大事にされてなかったのかのう。
  まぁ、わしらと一緒にいたのも原因だったんじゃろうが。」

ふむふむと頷きながら言う。
紫苑がなにかを感じ取ったのか嫌そうな顔をした。
そして、以蔵がため息を吐いている。

龍「お主らが探す気がないなら、白李はわしが引き取る。」












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