幕末志士の恋愛事情

□拾肆
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2人とも美人だ。
京で歩いていても目立つ。
2人が手を繋いで歩いていれば微笑ましい光景だろう。
龍馬たちと一緒にはいない。
ただ、女の子2人だけで。
未来ではきっと、安全だった。
問題なかった。
だが、今は違う。

でも、白李はどうしてもお気に入りの場所に行きたかった。
総司に案内された場所だ。
紫苑にも紹介してあげたかった。

「紫苑ちゃん、大丈夫?」
「うん・・・でも、結構険しいね。」
「でも、いいところだから。」

手を差し伸べ、女子にはつらい道を通る。
そして、後ろからおってくる男を振り払うように
複雑な道を通っていった。

「ごめんね、あと少しだから。」
「白李・・・?どうしたの。」
「なんでもないよ。」

少し急かすように、腕をひっぱる。
白李だって体力に自身があるわけじゃない。
この世界での男と比べたらはるかに体力はないだろう。

顔をしかめながら、急いでかけていった。













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