Book2 長編
□11人
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俺たちが出会ったのは、本当に偶然だった気がする。
アジューカスになりたてのとき、あいつが急に現れた。
その時はすでに人型をしていて、かなりの霊圧を持っていた。
藍染と同等じゃないかとおもうぐらいだ。
それでも、あいつは自分の力を使わなかった。
『おい、虎。お前名前は?』
第一印象はちゃらちゃらしたやつだなと思った。
『虎じゃねぇ。グリムジョー・ジャガージャックだ。』
『ながいなぁ。ジョーでいいかい?』
そういって、勝手にあだ名を付けられた。
そうやってあだ名をつけるのは、一度きりの出会いではないことを示す。
だが俺は、こいつなら関係を持ってもいいと思った。
雰囲気だろうか。
そう思わされた。
『俺はテ・エクストラーニョ!好きに呼べよ。』
『・・・テ。』
『せめてエクストにしてくれね?』
くっくと笑い、腹を抱えて大声で笑い出した。
それほどおかしかったのだろうか。
『俺もこの名前かえてぇんだよな。』
『・・・変えればいいだろ?』
『うっふっふー』
気味悪そうに笑う。
それにグリムジョーは鳥肌がたった。
『素敵な名前が思いつかない!』
偉そうに威張る。
そう言う奴だった。
余計なところに誇りをもって
でも好きだったんだ。
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