『桜の下の姫君へ』
□姫の家出騒動、波乱の予感
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それは、昨日の夜の事…
いつものように、桜の木の下にいた…
しかし、リクオ様(夜)の告白以来、私はずっと頭を悩ませている…
桜「頭が混乱し過ぎてます…
これも全部、夜リクオ様のせいです!!」
夜リ「それは悪かったな」
桜「!?」
前を向けば、笑みを浮かべたリクオ様が…
桜「リクオ様!!足音も立てずに近ずいて来ないで下さい!!!」
夜リ「足音でも立てたら、また逃げるだろ?」
桜「………」
図星で何も答えられなかった。
私は夜リクオ様をあからさまに避けている…
夜リ「何で逃げるんだよ?」
桜「…夜リクオ様が嫌いだから…です…」
夜リ「そうかよ、でも俺は好きだぜ?お前のこと」
桜「Σ〜〜〜〜〜〜っ/////」
鏡を見なくても自分の顔が真っ赤なのが分かった。
桜(もう!何で夜リクオ様はこんなに大胆なのでしょう!?////)
そんな事を心の中で叫んでいると
いつの間にかリクオ様との距離が縮まっていた事に気付く。
後ろに下がろうとしたら、背に木がつき、後ろに下がれない。
横に逃げようとしたら、リクオ様の腕で行けなくなってしまった。
夜リ「逃げんじゃねェよ、ここにいろ」
耳元で囁かれて、耳まで赤くなるのを感じた。
リクオ様の赤い瞳に私が映る。
目を離したいのに…離せない……
夜リ「お前のその顔も好きだが……この桜の下で笑っている顔のほうが、もっと好きだぜ?」
そう言って微笑むリクオ様が、不覚にも綺麗だと思ってしまった…
桜「そ、そんな顔して笑わないで下さい…///」
夜リ「……桜」
急にリクオ様が口付けをしてきた。
桜「っ!」
リクオ様が唇を離した瞬間…
―ぱんっ!!
リクオ様の頬を叩いていた。
夜リ「っ!さくー……」
桜「リクオ様のバカ――――!!!
人の唇を何だと思ってるんですかー!!(泣」
桜「と、いう訳です」
紫「…それだけ?」
桜「はい」
冷麗「何だか、リクオが気の毒ね…^^;」
桜「?」
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