『桜の下の姫君へ』

□土蜘蛛vs奴良リクオ
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〜相剋寺(そうこくじ)〜

―リクオSide―






桜・・・






夜リ「よぉ土蜘蛛……

今度こそ、てめーをたたっ斬って…

桜を返してもらうぜ」




桜は意識はなくぐったりして、土蜘蛛の手に握られている。




土蜘蛛「待ってたぜー?えーと、何つったっけ…

そう…ぬら…ぬら……奴良、リクオだなぁ」



夜リ「………」




土蜘蛛「こいつの事がそんなに大切かぁ?」



夜リ「…さっさとやろうぜ、京妖怪」



土蜘蛛が投げた杯が地面に落ちて割れた瞬間、攻撃が開始された。



鏡花水月で避けても、完全には避けきれねぇ・・・




そんな俺を見て、雪女は俺を守ろうとした・・・





雪女「お下がりください!私がお守りします!!」





そんな雪女の思いを受け取り、俺は雪女を纏った・・・





”鬼纏・雪の下紅梅”




その業で、土蜘蛛の腕を凍りつかせ、腕は砕けた・・・






土蜘蛛「ほぅ……おもしれぇ業だな」



夜リ「……土蜘蛛、これがてめぇに届く刃だ」




桜・・・


すぐに助けてやる。




夜リ(本当は知っていた……)



桜は誰かのためなら・・・

自分の命さえも犠牲にすることを・・・




そして・・・

強くみえても、とても臆病なことを・・・





だから俺が守ってやりたいと思った。





あんな小さな体に色んなものを溜め込んで、悲しそうに泣くアイツをもう見たくねぇ・・・




アイツには、笑顔が似合う。




あの笑顔を守ってやりたい・・・!






夜リ(桜・・・俺が守ってやる・・・

約束したからな・・・)



















土蜘蛛「やっと俺と戦える奴が見つかった」



夜リ「!!」



そう言って、俺達の周りに蜘蛛の糸を張り巡らせる。




気が付けば、この場から、俺と土蜘蛛、桜の3人しかいなかった・・・






土蜘蛛「今度はへたばんなよ?

やりあうぞ、ここからが戦いだ」




夜リ「………」







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