『桜の下の姫君へ』
□壊れゆく百鬼夜行、捕らわれし姫
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土蜘蛛「…気に入ったぜぇ、女」
土蜘蛛の手が私に向かってくる。
あれ?
体が・・・動かない・・・
まるで、力が抜けていくみたいに・・・
桜「……っ」
気が付いたら、私は淡島さんに腰を抱え込まれていた。
淡島「バカヤロー!!死ぬ気かよ!?オメ―は!!」
桜「淡島さん……」
土蜘蛛から距離をとろうとする。
けど、すぐに土蜘蛛に追いつかれれしまい、淡島さんは背中を殴られてしまう・・・
私は淡島さんの腕から落ちてしまった。
桜「きゃ…っ」
淡島「桜…っ!!!」
どんどん地面に落ちてゆく。
今度こそダメだと思った時・・・
首無「大丈夫ですか?桜様」
私を受け止めてくれたのは首無だった。
首無の問いかけに首だけを縦に振った。
首無は私の前に出る・・・
土蜘蛛「おい、その女を寄こせ」
桜「首無……」
首無「この方を渡すわけにはいけない!!」
止めて・・・
もう以上・・・
誰も傷ついてほしくない・・・
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