『桜の下の姫君へ』

□大妖怪“羽衣狐”
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〜第ニの封印・相剋寺〜




そこに辿り着くと



周りは血で染まっていた。




陰陽師の人達の血・・・







桜「しっかりして下さい!!気を確かにっ!」





私は、傷ついた人たちの傷を癒していく・・・




更に奥へ進むと・・・






桜(あれは……ゆらちゃんのお兄さん…?

戦っているのは……陰陽師!?仲間同士で戦っているの…!?)





見てるかぎりでは、竜二さんが余裕そうに見える・・・




竜二さんはもう一人の陰陽師を毒に犯して、戦いをやめようとしていた。




だが、何かを見つけて屈んだ瞬間、竜二さんの足を何かが貫いた・・・







桜「竜二さん……!!」




竜二「お前は……あの時の妖…!?」





?「羽衣狐様……こやつの体……もうもちませんぞ…

出て……よろしいかな……?」



桜(あの人から何か出て来た……!?)






羽衣狐「ならん。

陰陽師同士の対決じゃぞ?しっかり止めを刺せ、鏖地蔵」




上を見上げると、妖怪達が集まっている。



あの黒髪の女性が多分・・・”羽衣狐”・・・





鏖地蔵「ふぅむ……人使いの荒いお人じゃ」




竜二「……っ」




桜「……竜二さんっ!」




羽衣狐「!……あ奴は……」




ゆら「待たんかい!!

やっぱり……妖の仕業やったんか…」





桜「花開院さん…!」



ゆら「今すぐ秋房義兄ちゃんから出てけ!!」




花開院さんが”式神破軍”を出した。



そこには、一人の青年が立っていた。



青年は花開院さんに破軍の使い方を教え

花開院さんはその通りにして、陰陽師に体の中に入っていた者を追いだした。







桜「…良かった…」



?「君……誰?」


桜「えっと……私は……」



羽衣狐「そ奴……妾が食いそこねた女の顔そっくりじゃ。

そして、忘れはせんぞ。

四百年間、片時も忘れはしなかった……」




?「…羽衣狐か。これはお久しゅう。えらいカワイらしい依代やなぁ」


桜(やはり……)



羽衣狐「やはり、あの姫に似ておるのぉ……

いや、”あの女”と同じ匂いもする」




桜(あの女……?)





羽衣狐「貴様の生き肝を食わせてもらうぞ。

あの姫のかわりとしてな……」




ゆら「宮羅さん……!!!」



桜「………っ」
(どうしましょう!?このままじゃ……)




そんなことを考えていると、目の前に桜がひらひら落ちて来た。



その桜が私を包んでいく・・・






羽衣狐「この桜は……あ奴の仕業か…」






桜に覆われて私の視界は見えなくなる。




?「桜……」




誰・・・?






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