『桜の下の姫君へ』

□母の手掛かり、桜の覚悟
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花開院さんが京都に帰ると言って、2日が過ぎた・・・






今日は夏休みに入ったので、部屋の整理をしている最中。







何かと考えることが多かった。


京都で起きていること。

羽衣狐のこと。

リクオ様のこと・・・










桜「あ……っ」




考えすぎて、何かを落としてしまった。



箱の中には、手紙が何枚か入っていた。


何だろうと思い、拾って宛先を見て見ると・・・








桜「・・・鯉伴様宛ての手紙?


何故、私の部屋に・・・?」









興味心から、その手紙を読んで見ることにした・・・




『奴良組の二代目様へ

私の娘を拾って頂き、ありがとうございます。

私は京都に住む大妖怪でございます。

訳合って、私はその子と一緒にはいられません。

ですから、私のかわりに娘を大事に育ててあげて下さい。

そして、どうか・・・娘が幸せに笑っていられる日々を送って下さい。


お願いいたします』







文を読み終えたら、手が震えていた。





桜「何……これ…?」





手紙に記されているのは、私の母親が京都にいるということ。



そして、鯉伴様がこの事を知っていて、手紙のやり取りをしていたということだった・・・








桜「……っ」





何故かは分からないけど、涙が溢れて止まらない。



母が・・・京都にいる・・・





あんなに会いたかった母が京都に・・・







桜(京都に行かなくては・・・

母に会って、何故私を捨てたのかを聞いてこなければ、私……前に進めませんっ!)








そんなことを考えたら、ぬら様の元まで走っていた。




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