『桜の下の姫君へ』
□牛鬼
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桜「リクオ様……お加減如何ですか?」
リクオ「うん…朝よりは大分いいよ…」
その割には声に力が無い・・・
昨日、覚醒したせいで、今日の朝からリクオ様は熱で寝込んでいた。
リクオ様には妖怪になった時の記憶がないらしい。
と、そこに・・・
リクオ「!…鴆さん…」
鴆様の姿を見て、毛倡妓と首無は部屋から出て行った。
私も部屋から出ようと思ったが・・・
鴆「お前はここに居ていい」
桜「は、はい…」
鴆様はリクオ様の布団の横に腰を下ろした。
鴆「情けねぇな……昼のおめぇはよぉ…
ちょっと気負い過ぎて発熱か?」
桜「今のリクオ様は人間なのです。
妖怪である私達とは違うのですから…」
リクオ「それに、鴆さんの方が病弱でしょ…?」
鴆「フン……なぁ、本当に出入りに行った事覚えてねぇのか?」
リクオ「それは……」
桜「………」
鴆「俺ァまぁ…あの時のお前に3代目を継いで欲しいと思ってんだぜ?」
リクオ「………」
鴆様は立ち上がり、襖の所まで行ったところで止まり、こちらを振り向いた・・・
鴆「じゃあな、リクオ<雪女「若ーッ!!」>うわっ!」
鴆様を突き飛ばし、部屋に入って来たのは雪女だった。
雪女「すみません!側近なのに…若が学校に来てないのに気付かずに…
普通に1日過ごしてしまいましたぁ!!この雪女いかなる罰も…」
涙を流しながらリクオ様の手に触れるが…
―じゅぅぅぅぅっ
雪女「ひぁああああッ!!!」
桜「雪女!?鴆様もしっかりして下さーい!!!(汗」
慌ただしい…
リクオ様にゆっくりして欲しいのですが…
それは余り叶わない事かもしれませんね…(汗)
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