□この世の全ては自分の駒
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桜「ん…」



目を開けたら日の光りが目に差しこむ。



地面に手をついて上半身を起き上がらせる。







舞姫「お目覚め?桜」



桜「舞姫!!」




駆け寄ろうとしたが、檻の鉄棒が邪魔をする。



その棒が桜と舞姫を遮っていた。






桜「…何故なのですか?何故、私やリクオ様を…」





舞姫「…それは、リクオ様が勝利してからですわ♡

ですが、もうリクオ様が勝利する確率は万に一つもありませんが」





桜「っそんな事ありません!!リクオ様が負けるなんて…そんなこと…」





舞姫「この妖気を感じても、まだそんな事が言えるのかしら?^^」




桜「っ……」




この妖気は禍々しくて冷たい…



とても強くて恐ろしい妖怪だということが、この妖気から察することが出来る。



その妖気の中に、リクオの妖気を感じる…





舞姫「今リクオ様が戦っているのは我が遊戯組の幹部の1人、玖音ですわ。

あの子の実力はリクオ様以上…

ぬらりひょんの孫だとしても、勝てるとは思えません」



桜「(リクオ様…)」




鉄棒に触れると冷たい感触だけが伝わってくる。




今すぐに彼の元に行きたい。




自分が妖怪の姿に戻ればこの檻は壊せるだろう。


だけど、それは同時に舞姫と戦うことになる。



それだけは出来ない。


彼女が何故自分を狙うのかは分からない…


だけど、桜にとっては彼女は“友達”で…そんな相手と戦いたくない。








桜「(リクオ様、無茶だけはしないで下さい…)」






舞姫「フフ^^(恋というのは残酷ですわね)」





楽しそうに笑う舞姫を見て、桜は不思議で仕方ない。










―舞姫は玖音さんが心配じゃないのでしょうか?







空を見上げる彼女の顔は…




少しだけ淋しそうな目をしていた…











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