U
□エクシード
1ページ/3ページ
ルカが王都で詮索している頃、
エドラスに来ていたナツ、ウェンディはアースランドのルーシィよりも凶暴で男勝りなエドラスのルーシィと行動を共にしていた。
今、エドラスでは魔力の枯渇が進みつつあり、
そのため、王国軍以外の魔法所持が禁止されるようになった。
魔導士ギルドの解散も余儀なくされて、多くの魔導士ギルドがなくなった。
王国から解散命令を出されながらもそれを拒む、エドラス最後の魔導士ギルド、それがエドラスのフェアリーテイル。
つまりは、闇ギルド。
ルーエンの街で王国軍に見つかり、逃げていた時、ナツ達はアースランドのルーシィと出会った。
彼女の話だとミストガンに導かれてエドラスに来たとのこと。
そして現在、シッカの町で寝泊まりすることになった。
皆が目指している王都はまだまだ遠いよう。
「ねぇ、こっちのルカには会った?」
ルーシィが好奇心溢れる視線をナツとウェンディに向ける。
「ルカ?そういえばいなかったな…」
「そういえばそうですね…」
ナツとウェンディは顔を見合わせて記憶を探る。
「ルカなんて奴、フェアリーテイルにいないぞ」
エドラスのルーシィ、通称エドルーシィが変わりに答えた。
「そっかぁ…、こっちのルカがどうなってるか気になってたのになぁ…」
「確かに気になりますね」
「ルカの反対って絶対に天真爛漫で子供っぽい感じだよ!」
ハッピーが失礼なことを言っているが、反対といったらそうなる。
アースランドの彼女は大人びていて妙に冷めているのだから、反対なら子供っぽいのだろうとルーシィは考えた。
子供っぽいルカかぁ、と各々で想像を膨らます。
ナツは赤ちゃんまで退化しているルカを想像しているんだな、と訊かなくても分かる。
「なぁ、そのルカって奴はどんな感じなんだ?」
エドルーシィはルカに興味があるようで、ナツ達に問いかけた。
「ルカはすっごい美人で歌が上手で言動とかも大人っぽいんだけど、生活スタイルがずぼらで妙に冷めてるの。
だけど凄く仲間想いで優しい子なんだ」
「へぇ…良い奴なんだな、ルカって」
「そうなの!ルカは私にとって妹みたいな感じなんだよね」
「ルーシィが姉なんてルカ可哀想」
失礼な発言をするハッピーの頬をつねり、ルーシィは笑顔を引きつらせる。
こちらのルカはどんな感じなのだろうか、想像すればするほど面白くなる。
ナツは次に一体どんなのを想像したのか、ぶふっと噴き出した。
.