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□もう1つの世界
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彼女の予想通り、雨が降ってきた。
それもかなりの土砂降りだ。
ジュビアのせいではないにしても、ひどい雨だと思った。
『ウェンディ達、どこ行ったんだろう…』
雨のせいで辺りに人の姿は見当たらない。
いつも賑わっているマグノリアの街が、こんなに静かだと不気味だと感じる。
『(何だろう…)』
目をこする。
だが、決して幻というわけではなさそうだ。
『け、景色が歪んでる…!!?』
見ている景色が歪んでいた。
周りを見渡すと建物が消えていっている。
そして強い光と風によって目も開けられない。
目を瞑った状態で体が浮く感覚に陥る。
『うわああああああ!!!!』
何が起こったのか分からない。
ただただ頭がぐるぐるする。
ナツではないが、酔いそうなぐらい。
『(もう何が起こってんの〜〜〜〜!!!)』
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