『闇の中の人形(マリオネット)』

□天空の巫女“ウェンディ”
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そして作戦の説明がされた。







ここから北に行くと、ワース樹海が広がっている。


古代人たちはそこに強大な魔法を封印した。



その名は“ニルヴァーナ”。


どんな魔法かは何も分からないようだ。





オラシオンセイスの狙いはその“ニルヴァーナ”という魔法。






「こっちは13人、あっちは6人」



「だけど侮っちゃいけない」



「この6人が、またとんでもなく強いんだ」




ヒビキは空中に何やら魔法のパソコンのようなものを浮かばせた。





「古文書(アーカイブ)」



「これも珍しい魔法だな」



「初めて見ましたわ」






古文書(アーカイブ)によって、オラシオンセイスのメンバーが映し出された。






毒蛇を使う魔導師“コブラ”。



スピード系の魔法を使うとされる“レーサー”。



大金を積めばどんなことでもする魔導士“ホットアイ”。



心を覗けるという女“エンジェル”。



情報がほとんどない男“ミッドナイト”。



そして、オラシオンセイスの司令塔“ブレイン”。







この6人はたった1人でギルドを潰せる魔力を持つという。
















「我々は数的有利を利用するんだ」





「あの〜、あたしは頭数に入れないで欲しいんだけど…」


「あたしも戦うのは苦手です〜…」




「ウェンディ!弱音吐かないの!」


『ルーシィも!』










「安心したまえ、我々の作戦は戦闘だけにあらず。
奴らの“拠点”を見つけてくれればいい。
そして出来れば奴らをそこに集めて欲しい」




『それでどうすんの?』





そう問いかければ、上を指さした。





「我がギルドが誇る天馬、その名も“クリスティーナ”でその拠点もろとも葬り去る!」




『!…成程ね』




「魔導爆撃艇のことですの?」




「てか、人間相手にそこまでやる?」



「そういう相手なのだ!」



「は、はい!!」






「よいか!戦闘になっても、決して1人で戦ってはいかん。敵1人に対して必ず2人以上でやるんだ!!」





全員その言葉に頷いた。


約何名かを除けば。





「うぇ〜、そんな物騒な〜…」


「うぅ…困ります〜…」





震えながら弱気になる2人。


そんな2人をよそに―――…。





「よし!燃えてきたぞ!!」












ドォォォォン!!










「6人まとめて俺が相手してやらァァァァ!!!」




ドアを壊して、そう叫び、すぐさま行ってしまう。




「まったくアイツは…」



「せっかちというか何というか…」



「つか、作戦聞いてねェだろ…」



『ホントにね…』



「それがナツです」













__________

_______

____










仕方なくナツの後を追いかける。



ルーシィは泣きながら。



その後に続くように、ラミアスケイルとブルーペガサス、ウェンディ達が来る。




樹海の中で広がった所に着くと、先走っていたナツが急に止まった。





「うわっ!!」



『ちょっ!!』




ナツを下敷きにするようにぶつかって2人はこけた。




『だ、大丈夫!?…みたいだね』




「何すんだコラァ!!」


「急に止まるんじゃねェ!!」




喧嘩を始めた2人の間にエルザが割り込んだ。





「見ろ!」





そう言われ、空を見上げる。





『クリスティーナ!』





その迫力に、皆が期待したが…














ボォン!!!





クリスティーナが急に爆発した。




次々と爆発し、クリスティーナが落下していく。









「どうなっている!!?」



『!!…この臭い…』



「オイ…」



「あぁ。誰か来たぞ!!気ィ抜くなよ!!」









爆発の煙から現れたのは…


オラシオンセイスと呼ばれる6人だった。















「フン、蛆共が……群がりおって…」






「君達の考えは、お見通しだゾ」




「ジュラと一夜もやっつけたぞ」

「トーレ!トーレ!」







「何!?」


「バカな!!」







「…動揺しているな。聞こえるぞ」



「仕事は早ェ方がいい。それにはあんたら、邪魔なんだよ」



「お金は人を強くする…デスネ!
良いことを教えましょう。この世は金が全て!そして…」



「「お前は黙ってろ、ホットアイ!」」



「ぐ〜…ぐ〜…」







「何か、眠ってる人いるんですけど…」



「まさか、そっちから現れるとはな」





異様な空気が辺りを包む。





「「捜す手間が省けたぜー!!」」











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