『闇の中の人形(マリオネット)』

□連合軍、集結!
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「久しぶりだね、ルカ。
僕達が仕事に行ってる間にフェアリーテイルに入ったなんて驚いちゃったよ」



「お前、相変わらず可愛過ぎだろ…」



『……あなた達も相変わらずね』




彼らと話す彼女の姿を見て、ルーシィはハッと思いだす。




「(そっか。ルカって元ブルーペガサスだったっけ…)」





ルカは未だにどこか冷めた目をしているが、表情が不思議と和らいでいる。



やはりブルーペガサスの人に会えて嬉しいのだろう。






「君達、その辺にしておきたまえ…」





別の声がどこからか聞こえた。





「な、何!?この甘い声!?」




「一夜様!!」




『げっ…』



「い、一夜…」



一夜という名を聞き、顔色を変えるエルザとルカ。




「久しぶりだね。エルザさん、ルカ」



「ま、まさか……お前が参加しているとはっ…!!」




「会いたかったよ、“マイハニー”。
あなたの為の一夜でーす!」




「「マイハニー!?」」




バッとルカを見るが、彼女は嫌そうな顔で首を振った。




『私の事じゃないよ、エルザの事』




「あ…あ、あ……」




動揺を隠し切れてないエルザ。


こんな彼女を見るのは初めてだ。




「エルザが…!!」


「震えてるっっ!!?」





「「「一夜様の彼女さんでしたか!」」」





トライメンズは大きな勘違いをしたが、エルザが全力で否定した。





「君達の事は聞いてるよ。

ルカ、エルザさんにルーシィさん。…その他」





ナツとグレイは“その他”で片づけられた。



そして一夜はくんくんと匂いを嗅ぐ仕草をする。

一通り嗅ぎ終わると、お決まりの「良い“パルファム”だ!!」と口にした。





「キモイんですけど…!!」




初めて会ったルーシィはぞわぞわと鳥肌を立てる。


ルカも同じく鳥肌を立てていた。






「すまん、私もコイツは苦手なんだ。凄い魔導士ではあるんだが…」




『(凄い?…一夜…が!?)』







ルカが別の意味で驚いていると、








「ブルーペガサスのくそイケメン共!!余りウチの姫様方にちょっかい出さねェでくれねーか?」




不機嫌そうな声を出すグレイ。


その他呼ばあにされたことが気に食わなかったんだろう。





「帰っていいよ、男は」




一夜がサラっと言うと、トライメンズは「お疲れ様っした」とグレイとナツを見送る。



さすがのグレイもこの行動には頭にきているようだ。





「こんな色もん寄こしやがって!やる気あんのかよ!?」



「試してみるか?」


「僕達は強いよ?」



「喧嘩か!?混ぜてくれー!!」



『っこのバカ!!』




喧嘩を始めようとしたナツを殴ると、グレイとヒビキ達の間に割り込む。



それでもお互いに喧嘩腰のままだ。




一夜はそんなことお構いなしにエルザの匂いを嗅いでいる。




「エルザさん…」




背後を取られてぞわぞわっと大量の鳥肌が立つ。




「相変わらず、素敵なパルファムだね……メェーン」



「っっっ近寄るなー!!



「メェ〜〜〜〜〜ン!!」




耐えかねたエルザが一夜の顔面を思いっきり殴った。





「やっちゃったー!!」




エルザに殴られた一夜はドアの方に吹っ飛んだ。

しかし、誰かが一夜の頭を止め、その手が冷気を発して一夜の頭を凍らせる。




















「これは随分ご丁寧な挨拶だな」



「……!」



「貴様らは蛇姫の鱗(ラミアスケイル)、上等か?」




「リオン!!!」










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