『闇の中の人形(マリオネット)』
□ファンタジア
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ラクサスはナツとガジルで倒したらしい。
色々とあり、今日のファンタジアは延期になり、明日の夜になった。
マスターの容体も安定したそうだ。
『え、私も参加するの!?』
驚いたように目を見開いた彼女に、ハッピーが「怪我人が多いからね」と付け加えた。
『私、人前に出るの嫌なんだけど…』
「ルカだったら“人魚姫”なんてどう?」
「いいんじゃねーか。その容姿なら華やぐだろうぜ」
ルーシィとグレイの称賛を浴びながらも、ルカの表情は引きつったままだ。
『…やりたくない』
「ま!そういうなって。あんなの参加出来ねェしな」
「…だね」
グレイが指差したのは、包帯だらけのナツとガジル。
ナツに至っては足と左目周辺、髪の毛しか見えていない。
ミイラみたい、とルカは心の中で思った。
「…あんなのとか言うなよ」
「ふぁがふぁあが」
『その怪我で?無理無理』
「その怪我で参加出来る訳ねェだろ、クズが」
「ふぉあがふあ!」
「そりゃあ関係ねェだろ!!鬼かお前は!!」
『ですね…』
3人の会話する様子をポカンと見つめるルーシィ。
「何で通じてるのかしら…?」
滅竜魔導士で何かを感じ取っているらしい。
さすが竜。
『……!』
周りの空気が張り詰めたのを感じ、出口の方に目を向けると、顔や体に包帯を巻いたラクサスがいた。
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