『闇の中の人形(マリオネット)』
□神鳴殿、次なる人質は“街の人々”
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エバーグリーンはエルザが倒した。
その証拠に、石化していたルーシィ達が元に戻った。
『良かった!皆、元に戻って…!』
しかしそんなこともつかの間、ラクサスから新たなルールが追加された。
マグノリアの街全体に“神鳴殿”を仕掛けたという話だ。
しかも、その雷のラクリマは生体リンク魔法で守られている。
つまり…
攻撃してきた者と自分のダメージを連結させる。
そして、マスターが倒れてしまった。
『(イライラする……)』
ルカは最上級に機嫌が悪い。
睨まれたら即死するんじゃないかと思うくらいの殺気に包まれている。
ルカの怒りの矛先は真っ直ぐラクサスに向かっていた。
『(ラクサス……何様のつもり!?マスターの孫だからって威張り過ぎなのよ!!)』
「…ルカ、ムカつくのは分かるけど……落ち着きなよ…」
レビィがルカに声をかけた。
『落ち着いてるよ』
そう言ってるルカだが、まったくと言っていいほど落ち着いていない。
その証拠に持っていたコップに力を入れ過ぎて、コップがが見事に割れた。
それで本人の手が怪我してない………わけもなく、血が床に落ちる。
「大丈夫か!?」
ガジルが驚いたように尋ねると、ルカは「平気」と一言だけ呟く。
深く深呼吸をして、心を落ち着かせる。
『いたた……』
思い出したら手に痛みを感じる。
レビィはやれやれという感じにハンカチで彼女の手を包む。
その気遣いに「ありがとう」と素直に感謝の言葉を述べ、再び考え込んだ。
『(ラクサスは、フェアリーテイルのマスターになったら、
フェアリーテイルをどうする気なんだろう…)』
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「お!ルーシィが勝った!」
ナツの言葉にルカは笑みを浮かべて喜ぶ。
どうやらルーシィは雷神衆の1人ビックスローに勝ったみたいだ。
「マジか!?あのチアガール戦えたのかよ!!」
ガジルは別の意味で驚いている。
「ルーシィは強ェぞ〜」
『うんうん。たまに怖いしね』
「嘘だろ!?だって“チア”だぞ!?」
『(いや、チア関係ないし…)』
「お前、チアとカメの競争の話知らねぇのか?」
「チアじゃなくて“ウサギ”だろ!!しかもウサギ負けてんだろ!それ!!」
『(あのパペットマペット可愛い…)』
雑談を繰り返している。
しかし、その雑談に答えが隠されていたらしく、レビィが「それだ!!!」と叫んだ。
ブツブツ何かを呟きながら何かを書いているレビィ。
そして__
「解けた!!」
「「『おー!』」」
「ナツ、ガジル、ルカ……準備はいい?
バトル・オブ・フェアリーテイル、参戦だよ!」
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