『闇の中の人形(マリオネット)』

□傷つく仲間たち、最強は誰?
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どんどん速報が入ってくる。




しかし、術式のせいでルカ達はただその速報を見ていることしか出来ない。





何とも歯がゆい想いだ。










『(てか、別のショックが大きいんだけど…)』







「この結界は80歳以上は通れない!?てことは、俺、80歳超えてたのか!?」






『私も80歳を超えてたのね…私の先は短かったんだ…』





ナツとルカが自分を80歳だと思っていると、ハッピーは…




「そんな訳ないと思うけど…」













そして速報が入って来た。




残り人数・・・・42人。






その人数に落ち込んでいたルカは驚きを隠せない。





『(もう半分もいないの……!?)』








その時、ラクサスの思念体がギルドに現れた。






『(雷神衆はきっとグレイが止めてくれる。
露出狂だけど、実力はナツと同じぐらいあるのだから…)』








しかし、そんな希望も打ち砕かれた。






「グレイ戦闘不能、残り28」




ラクサスが読み上げた文には、確かにそう書いてあった。





『…嘘……グレイが負けるなんて…』




「嘘だ!絶対汚い手を使ったんだ!!」




ハッピーが抗議の声を上げるが、ラクサスは嘲笑うことしかしない。





「ククッ……後は誰が雷神衆に勝てるんだ?」




「ガジルだ!!」




ハッピーが即答する。


確かにドラゴンスレーヤーであるガジルなら、雷神衆に勝てる気がする。






「ざんねーん、奴は参加してねぇみてーだぜ」




『(ちょっとガジル!!何で参加してないの!!?)』






希望が打ち砕かれた。







「……分かった、もうよい……降参だ」




『マスター…!?』




「…ダメだな、天下のフェアリーテイルのマスターとも在ろうものが、こんな所で負けを認めちゃあ!

どうしてもってんなら…

“フェアリーテイルの座”を俺に渡してからにしてもらおう」






つまりはフェアリーテイルのマスターの座を渡せということだ。






「汚ねぇぞ、ラクサス!!」




「貴様ぁ……始めからそれが狙いか!!」





「石造が崩れるまで、後1時間半…リタイヤしたければ、ギルドの拡声器を使って街中に聞こえるように宣言しろ。

“フェアリーテイルのマスターの座をラクサスに譲る”とな!」





『…頭湧いてんじゃないの!?あんたが最強って決まった訳じゃないじゃない!!!』





「フンッ…威勢の良い女は嫌いじゃねぇが、言葉を慎めな。
よーく考えておけよ…」




「待ちやがれ!!」





ナツは思念体に飛びかかった。







―ゴチンッ!



当たり前の如く、ナツはラクサスの体をすり抜けて、柱に激突した。






『(まぁ…そうなるよね…)』






考えなしのナツに呆れつつも、どうすればいいのだろうと考えだす。



他にラクサスや雷神衆に勝てる者はいないのか…










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