『闇の中の人形(マリオネット)』
□傷つく仲間たち、最強は誰?
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「ぐわー!!」
『あ、起きた…』
「あれ?ラクサスどこだ!?つーか、だーれもいねー!!」
起きた途端に辺りをキョロキョロ見渡すナツ。
見ているかぎり外傷はなく、無傷だ。
『(あの雷を受けて無傷って所が凄いわよね…)』
「ナツよ、祭りは始まった。ラクサスはマグノリアの中におる。
倒してこんかーい!!」
マカロフが出口を指さしながら叫んだ。
「よっしゃー!!」
ナツは喜びながら出口の方へ走って行く。
だが___
「待ってろ!!ラクサ……ぐあっ!!」
ナツは術式で外に出れなかった。
「「「え――――!?」」」
『………』
ナツは完全に外に出られないようになっている。
「どーなっとるんじゃ!!ナツ!お前80歳か!?それとも石造か!?」
「知るか…!!」
『はぁ……しょうがない、私が行くか…』
ようやく動き出したルカ。
そのまま出口へと。
―ドンっ!
そのまま見えない壁に顔面強打。
「「「え―――!?」」」
『…私、自分では若いと思ってたのに……正式な年齢が分からないにしても、80歳はちょっと……』
強打した顔を抑えながら、かなりショックを受けているようだ。
2人と1匹は何とも言えぬ想いで見守るしかなかった。
そうこうしている間に術式の壁に文字が書かれていく。
『…途中経過速報?』
「ジェット対ドロイ対アルザック………な、何じゃこれは…!!」
「何でアイツらが戦っているんだ…!?」
『………』
ルカは頭の片隅で考えた。
ラクサスが言った“バトル・オブ・フェアリーテイル”の意味を。
しばらく時間が経った頃、術式の壁の文字が変化した。
「勝者アルザック、ジェットとドロイ、戦闘不能」
「何……!?」
『…やっぱり、そういう事だったんだ。バトル・オブ・フェアリーテイル…』
「ふざけんなよ!!ラクサス!!!」
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