弐
□迷いの迷宮への誘い
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困惑する桜を余所に、舞姫はその美しい顔で妖しい笑みを浮かべる。
舞姫「リクオ様、賭けをしません?」
楽しそうな口調でそう言った。
夜リ「賭けだと?」
怪訝そうな顔で舞姫を睨んだ。
いつの間にか舞姫の後ろにいた玖音も面白そうに口元に笑みを浮かべていた。
その笑みは妖艶で、妖しさを引き立てている。
彼の笑みに冷たいものを感じ、背筋が凍りつく。
舞姫「あなた様が勝ったら桜をお返し致します。
私が勝ったらー…」
舞姫「桜には死んでもらいますわ♡」
夜リ「!!!」
舞姫「さぁ……どうします?^^」
夜リ「…分かった、受けて立ってやらァ」
迷いなどない。
彼女の命は何よりも重い。
大切だ。
桜を殺されて溜まるものか。
その一心だった。
舞姫「ここは遊戯組。全ては遊びなのです。
“命”さえも、全て^^」
夜リ「………」
舞姫「奴良リクオ様、あなた様には命を賭けて勝負して頂きますわ^^」
桜「(命を賭けて!?)止めて下さいッ!舞ひー…」
首の後ろを玖音に思いっきり叩かれ、桜は気を失ってしまった。
夜リ「桜!!!」
玖音「安心して下さい、気絶させただけです」
気を失った桜の体を玖音が横抱きにする。
舞姫「ここで血が飛び散るのも嫌ですし、場所を変えても宜しいかしら?」
夜リ「あぁ、どこでもいいぜ」
舞姫「クスッ)その言葉、後悔なさらないことですわね^^奴良リクオ様」
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