『桜の下の姫君へ』
□師走、新たな敵の気配
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京都での戦いから……もう4カ月…
寒さが厳しい季節になってきた。
吐く息は白く曇り、風が吹くたびに身が縮まる…
師走の時季。
雪女は“錦鯉地区”で毎日忙しくしているようだ。
そんな彼女を心配している桜。
桜「(今度、行ってみようかな…)」
桜「氷麗!」
氷麗「桜様!?何故ここに!!?」
桜「少し、氷麗の様子が気になりまして…^^;」
食材の買い出しをした桜は、氷麗の様子を見に来たのだ。
牛頭「かかか!バッカだなー、雪ん子ぉ」
桜「牛頭丸!馬頭丸!」
2人は牛鬼の命令で、桜の護衛としてついてきた。
氷麗「あ、あんた達!!本家預かりでしょー!!」
牛頭「バーカ。それはもう解かれたよ」
馬頭「僕たちは今、姫様の護衛中だよ♪」
牛頭「そういうことだ」
このままだと喧嘩になりそうなので…
桜「と、とにかく!頑張って下さいね!^^;」
氷麗「は、はい!^^」
〜町中〜
桜「賑わってますね〜^^」
馬頭「ですね♪」
町中を歩く桜は、子供のようにウキウキしてる。
牛頭「帰らなくていいのかよ?桜」
桜「もう少しだけ、ここにいたいです」
馬頭「牛頭!姫様の事を呼び捨てにするなって牛鬼様に言われたでしょ!!」
桜「いいですよ。私は気にしません^^」
牛頭「だってよ」
馬頭「姫様〜…」
牛頭「それよりもよぉ……向こうに旨そうな食い物があるぜ」
馬頭「本当だ!」
桜「私はここで待ってるので、行って来ていいですよ^^」
馬頭「じゃあ、お言葉に甘えて!」
牛頭「行こうぜェ」
牛頭丸と馬頭丸は、おいしそうな食べ物屋に一直線。
その後ろ姿を見送っていると…
桜「!」
桜は何かを感じ取る。
―僅かだけど、妖気を感じた…
他の所の妖気を捜すと、氷麗の所の他にもう1つ…
桜「………」
馬頭「姫様〜、戻ったよ〜……て、あれ?」
牛頭「いねーな…」
サーッと血の気が引いていく…
馬頭「姫様ー!!」
牛頭「たくっ!手のかかる姫様だな!!」
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