LOVE SO LIFE
□茜色の空
1ﾍﾟｰｼﾞ/1ﾍﾟｰｼﾞ
「わー！！綺麗な夕焼け」
学校からの帰り道、空を見上げると大きな夕陽と夕焼け空が広がっていた
この空を見て、思い浮かぶのはあの人の笑顔
「茜ちゃん」
いつだって思い出すのは満面の笑顔で・・
私と葵の傍にずっと居てくれた
「しあるたんはあかねのなのー！！」
いっつも甘えていたけど、いつだって優しく受け入れてくれて・・・
私も葵も、あの人が居たから寂しくなんてなかった
「茜、帰るぞ」
「うん」
葵は今も傍に居る
でも詩春ちゃんはもう傍に居ない
せーちゃんと詩春ちゃん・・・今は遠く離れていてなかなか会えない二人の笑顔を思い浮かべて少し寂しくなった
「茜ちゃん、お空綺麗だねー！！」
「このお空、茜ちゃんと同じ茜色って言うんだよ」
「私ね、茜ちゃんのこと大好きだよ」
「茜ちゃん、元気でね」
印象的なのは、寂しそうな笑い顔
私と葵が静岡のおばあちゃんの所に引き取られることになって、見送りで見せたあの表情
そして、せーちゃんとの結婚式で見せた幸せにはにかむ笑顔
「・・・会いたい」
想いが、言葉になって溢れ落ちた
葵と２人きりで歩く帰り道
夕陽が沈んで葵の空が広がり始めた
終わり