短編-よみきり

□月明かりの夜
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「ねえ兄さん。一緒に寝てもいい?」

自分の枕を抱えて
エドワードの目の前に立つアルフォンス。


ここはセントラル市内にあるホテル。
2人の寝室は同じだが、ベッドは別々になっている。
ホムンクルスとの戦いも終わり、生身を取り戻したアルフォンスはつい昨日まで入院していた。
退院し、それなりに体力も戻って松葉杖があれば歩けるようになり、リゼンブールに帰ろうということになった。
リゼンブール行きの汽車は今日の夜か明日の午前発しか無く、
アルフォンスの体調を心配したエドワードが今夜はホテルに泊まり、明日の午前で帰ることに決めた。
アルフォンスはなるべく早く皆に会いたいし、体も心配ないと主張したのだが、エドワードは頑として譲らなかった。
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