キセキの始まり
□5Q
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購買部。
「ほとんど全校生徒いねぇ!?」
そこにはかなりの人だかりができていた。
もちろん、その団体の目的も幻のパン。
んー、パワーでいくにもねぇ。
「とにかく行くしかねー。筋トレ・フットワーク3倍は・・・死ぬ!!」
「僕達は死なないけどね」
「俺達が死ぬの!!」
河原・・・、そんな必死な形相で訴えかけられても・・・。
男のそういう情けない顔好きじゃないんだけどな。
「よし・・・まずは俺が行く・・・。火神ほどじゃねーが、パワーには自信があるぜ・・・」
福田・・・、お前にはムリだ。
「うおおおおおおお」
って、言おうとしたら行きやがった。
バカ?
バカじゃね?
突っ込みにいったのはいいけど、当たり前のように弾き飛ばされてるし。
「ってゆーか、よく見たらこれ・・・。ハンパな力じゃムリだぞ・・・」
「そりゃぁ、そうだよ。よく見てから、行動しろよー」
「常磐!気づいてたんなら、言えよ!福田が犠牲になっただろうが!てか、ラグビー部のフォワード。アメフトのライン組。相撲にウェイトリフティング。やつらのブロックをかいくぐるのかよ・・・」
「言おうとしたら、先行っちゃったんだよ」
僕に当たるなって。
後先考えて行動しろよなー。
「おもしれぇ・・・。やってやろーじゃん」
「火神!」
「やめ
「おおお!!!」
・・・また、行ったし。やっぱ、バカだ」
福田よりは粘ったけど、お約束通り弾き出されて尻餅ついてるし。
「火神ィィィィイ!!?」
「だいじょーぶか?」
「これが・・・日本のラッシュ!?」
「やっぱ、バカだ」
ラッシュっていうよりかは、バーゲンセールっしょ。
「やっぱ全員で行くしかねぇ!!誠凛ー、ファイ!!オオ!!」
「いや、ちょい待てって!!」
「何か策でもあんのか、常磐!!」
「もちろん!!見ててください、レイさん。僕の勇姿を!!」
「・・・あぁ。ほら、金」
「どうも。火神、そこで前かがみになって。跳び馬する感じで」
「あ?なんでだよ・・・」
「・・・3倍」
テッテレテーン。
男バスにかなり効果のある呪文を唱えれば、使い魔タイガーは従順になった。
「こうか?」
「そう。じゃ、行ってきまーす」