キセキの始まり

□4Q
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「「「・・・・・・・・・」」」
 

あらら、飛んできた野球部のボールにカエルのおもちゃが粉砕されちゃった。

あれ?ラッキーアイテムなんだよね?


「ケロ助ー!!」
 

ネーミングセンス!

マジ、ヤバい。

何、あの子!

なーちゃん並みに天然!?

てゆーか、あのおもちゃ陶器製だったの!
 

うわ、・・・緑間君。

どんだけショックなの!

膝ついて、打ちひしがれてるんだけど。
 
さすがの元チームメイトもどうしよう的な表情なんだけど。


「どうかしたのか!?」
 

あ・・・、なーちゃん!?


「ガラスが割れたような音がして、来てみたんだが・・・。そこの、怪我はないか!?」
 

なーちゃん、おっとこまえ!!

初対面なはずの緑間君が手怪我してないかちゃんと診てあげてるし。

ま、テーピングしてるし、何事かとフツー思うよね。


「良かった。怪我はしていないようだな」
 

珍しく微笑んだなーちゃん。

ヤバい可愛い。

・・・って、あらら。

緑間君、まさかの・・・、顔赤いぞ〜。


「黄瀬、近くに掃除用具はあ
「すみませーん!こっちにボール飛んできませんでしたか!」
・・・。あぁ、飛んできた」
 

ドンマイ、野球少年。

なーちゃんは“ツンギレしゅん”の内のマジギレモードに入ってしまいましたぁ。


「野球部とは大部距離があるようだが、何故こっちに飛んでくるんだ?」

「あ、・・・すみ
「謝ればいいというものではないだろう?現に今回は物品だが、被害は出てる。もし、彼が怪我をしてしまったらどうしていたんだ」
・・・っ〜」

「そちらの責任者と話をしたい。早急によ
「はいはい〜!なーちゃん、そこまで」
・・・野守」
 

野球少年は推定170cm以下。

180cmのなーちゃんに見下されながらの説教はきついよねぇ。

実際、マジ泣きしてるから、彼。


「今回は運良く、怪我人はいなかったけど、本当に危なかったんだから、次からバッティング練習するときは方向とか力加減に注意するよう、部活内に喚起してね」

「は、はい・・・。すみませんでしたぁ!!」

「よし。はい、ボールね。ここを部員の人達数人呼んで清掃してもらえるかな?危ないから、さ」

「も、もちろんです!」
 

猛ダッシュで部員を呼びに行った野球少年。

多分、一年生かな。

てか、・・・なーちゃん大丈夫かな?


「なーちゃん。カッコよか・・・、なーちゃん!?」

「いや、大丈夫だ。問題ない」
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