キセキの始まり
□0.5Q
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帝光中学校バスケットボール部。
部員数は100を超え、全中3連覇を誇る超強豪校。
その輝かしい歴史の中でも特に“最強”と呼ばれ無敗を誇った―、10年に一人の天才が5人同時にいた世代は
『キセキの世代』
と言われている。
――が、『キセキの世代』には奇妙な噂があった。誰も知らない、試合記録も無い。
にも関わらず天才5人が一目置いていた選手がもう一人――、幻の6人目がいたと。
そして、その天才らを裏で支え、帝光中専属コーチや監督さえも信頼を置いていた無名の指導者がおり、表舞台で脚光を浴びる前に姿を眩ませた、と。
現在、その指導者の名も姿も知るものは限られ、さらにはその生死さえも『キセキの世代』さえ知らない。
故にその存在は信憑性が無いとされ、都市伝説程度に噂される。
『キセキの世代』の成長を起源から見守った幻の存在。
その指導者を賞賛する意味でついた通り名は
『キセキの始まり』。