The cruel game of heart
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「ゴーランド。あの小さなお嬢さんを私に寄越せ」
「・・・・・・お前、そんな趣味があったのか」
アイリ達がケーキを食べている様子を見ている大人達+キラ。
沈黙を破ったブラッドの言葉にゴーランドは顔を引きつらせた。
その眼差しは軽蔑の色が伺える。
「いや、人参料理処理のためでしょ。それはそれでウケるけど」
馬鹿にしたような声のキラを睨み付けたブラッドはコホンと一つ咳払いをしてからゴ−ランド言った。
「・・・・・・・・・気兼ねすることない。私が彼女の安全を保証しよう」
「・・・ふん。お前のような男の言葉信用できるはずないだろう。帽子屋に任せるよりは城におけばいい」
「いや、城はアリスがいるから、さ。アリスのゲームが円滑に進まなくなる可能性がある」
「遊園地っていうのが一番だろーが」
当の本人であるアイリを他所に四人は勝手に話を進めていた。
ブラッドの提案をビバルディが、ビバルディの提案をキラが跳ね除け、ゴーランドがキラ発案を推奨すると、再び大人気ない喧嘩が始まった。
「ほう、メリー。お前はそういう趣味があったのか?」
「いや、お前だろ」
「いやいや。私はただ純粋に部下が彼女と仲が良いようだから提案している。そもそもテロなんていうものを未然に防げない遊園地などに任せられるはずがない。彼女の心の傷を抉る気か?」
「・・・・・・そりゃぁ、一理あるけどよ」