The cruel game of heart
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「「「「「………………」」」」」
空気を読まないシュレンジャーメンバーですら沈黙せざるをえない空気。
現在、ビバルディとゴーランド、二人の領主を前にリーダーである青年が対峙していた。
重苦しい沈黙の中、口を開いたのは青年。
「はい。そちらの要求をのみましょう。今回の場合、こちらに非がありま「たのもー」す死ね」
「ひどっ」
今回の騒動が決される発言の真っ最中にキラが入室してきた。
「…………何をしに来た、キラ。お前は来なくていいと言い渡したはずじゃが」
「お姫さん、俺の名前覚えててくれたんだね。嬉しいなぁ」
「ふざけるな。答えよ」
おどけるキラに女王は冷たく言いはねる。
それに対し、キラは戸を閉めると、一枚の封筒をちらつかせた。
「それは何じゃ?」
「んー、今はまだ秘密。…………オーナー、もう少ししたら帽子屋が領土交渉に来るんだよね」
人差し指を立て、茶目っ気るキラにゴーランドはその眼光を鋭くする。
「何でてめぇが知ってんだ」
「さっき、従業員さんに聞いた〜」
「…………」
「彼のしたことは裏切り行為じゃないよ。この封筒の中身を有効活用するために必要不可欠な情報をくれたんだ」
笑みをいっそう深めるキラはただ紡ぐ。
「帽子屋に一泡吹かせられるよ」
とっびっきりの笑みを浮かべたキラにゴーランドとビバルディはしばし驚いた顔を浮かべたが、キラに負けず劣らずの笑みを浮かべた。