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「誰がトサカ野郎や!!…ホンマにキレるで?」


「ちょっと…此処で喧嘩はあきまへんって…」


「けっ!!勝手にキレればいいじゃねぇか!」


買い言葉に売り言葉二人の雰囲気はかなり悪いもので志摩の声など全く耳に入らなかった。そんな志摩は危ういと思い子猫丸に助け船を求めた


「子猫丸はん…坊止めたってや」


「…いや、僕にも無理ですわ…あんなにムキになる坊を見たのも初めてですし…」


子猫丸の言葉にそういえば坊は怒る時は怒るがいつも冷静であまり感情をあらわにする姿など見たことがなかった


「…言われて見ればそうやね」


「余程坊は切羽詰まっているみたいですね…」


苦笑いを浮かべながら子猫丸は坊らを見れば二人は喧嘩と言うより言い争いのような睨み合いが続いていた。



そんな二人を再び見ては志摩はどこからともなくきた、ため息をはいた

















「…やから二人共機嫌なおしてや…仲直りしましょ」


「俺は悪くないで!コイツが先にぶつかってきたんやからな」


「まぁまぁ…坊も珍しく子供みたいな発言ですね」


いつもなら、はいはい俺が悪かったわとあまり揉め事を大きくさせない為に自分から折れるのだが今回はどうしても譲れないのか謝りはしない


「あそこに立っていたお前が悪いだろ!」


「なんやと!!」


「まぁまぁ…でも奥村君も悪いんやで」


「廉造!お前こんなトサカ頭の味方するのかよ!!」


「そういう訳じゃ…」



今、志摩の状況は大変な事になっていた。右から見て子猫丸、勝呂、志摩、燐と志摩が完璧に板挟みにされているのだ。そんな志摩がまた子猫丸に助けを求めるように見るも子猫丸は苦笑いしながら首を横に振るばかりだった

そんなやり取りが続いては志摩が疲れ果ててきた時だった


緑の異様な髪(人の事を言えないが…)をした男が志摩の横を通り過ぎた。その通り過ぎた瞬間男は財布を落としたのかブロッコリーが描かれた緑の蝦蟇財布が志摩の足元に落ちた


「あっ…すみませんっ」


志摩は足元に落ちた財布をとればその男のあとを追い男の肩を叩いた


「…なんでしょうか?」


「財布落としましたよ」


「…あっ…ありがとうございます」


「いえ…それじゃぁ…」


志摩は男に財布を渡して燐達の方へと走っていく。向こうでは「廉造遅いぞ」と楽しそうな声が聞こえる

男は財布をポケットへとしまえば代わりに携帯を取り出し誰かに電話をかけた





『なんだ?…アマイモン…私は今忙しいんだが…』






「もしもし…兄うえですか?…僕に新しい婚約者が見つかりました」













【坊、子猫丸、アマイモンが初登場!!
しかしながら今回あんまり燐がでていない…】
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