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□人魚姫
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●若干しえみ←燐志摩

●廉造女体化

●燐が超最低、ナルシスト


それでも大丈夫な方はどうぞ






昔々、海には美しい人魚がたくさん住んでいました。
この話はその人魚の世界で欲張り過ぎた一人の美少年の人魚とその少年に恋心を抱く人魚の話の話なのです



「ねぇ…燐くぅーん…今日は私と遊ばない?」


「ダメよ…今日は私の番なんだから」


「えー…あたしとはいつ遊んでくれるのよ!!」


「あーわかったわかった!!お前ら全員、今日相手してやるからよ」


「「「きゃぁー奥村君だぁーいすきぃー!!」」」



ハーレムのようなこの光景。生まれもっての美貌を手にした奥村燐は毎日女を取っ替え引っ替えして楽しんでいた


「燐くーん…雪男君が呼んで…また遊んではりますの…」

聞き慣れた癖のある声に振り返ればそこにいたのは燐の幼なじみの志摩廉造の姿


「よう…廉造…またってお前も混ざればいいだろ」


「遠慮しときますわ…ほれっ可愛い子ちゃんにさいならして行くで」


「ちょっ!?…おまっ…」

廉造は燐の言葉に呆れたのかため息をつけば軽々と燐の尾っぽを掴みズルズルと引っ張っていくそれがいつもの二人のやり取り


「ホンマに毎日毎日飽きまへんなぁ…」


「別にいいだろ…俺にとって楽しいんだからよ」


「へぇ…うちにはようわかりまへんわ」


廉造は密かに燐に恋心を抱いていました。彼は自己中で我が儘でナルシストで女遊びの激しいどうしようもない奴なのだが廉造は彼は本当は不器用で優しい人だと知っていたから


「まぁお前は女だからな…お前だって彼氏ぐらい作れよいい歳なんだしよ」


「…いいお世話や!!うちかて告白される事ぐらいあるわ」


決して嘘をついているわけではない。昨日だって同い年の男の子達から5回告白をされた
でもそれを全て断った。好きなのは彼だけだから


「なんなら俺が付き合ってやろうか?」


「本気でもない告白はよしてや」


「ちぇっ…つまんねぇの」


舌打ちをする燐を横目に廉造はため息をついた。彼はいつもそう…本気でもない告白をしてくる。彼にとってはただの冗談けれど廉造にとってはその言葉は辛いものにしかない


いつになったらうちの気持ちは伝わるんやろうか…




−−−−


それから、3週間が過ぎた頃、そんな廉造の思いも虚しく燐は廉造へと駆け寄ってきた

そして彼が伝えてきたのは廉造が一番聞きたくない情報


「俺、本気で好きな奴ができたんだ」


「…えっ……そうよかったやん」


燐君に好きな人が出来た?…


「それでな…そいつもう少しで誕生日なんだけどよ…何やればわかんなくてさ…廉造ならいいアドバイスを……って廉造聞いているか?」


「………」


…燐君に好きな人……燐君に……好きな人…
その言葉を思い出す度に頭が真っ白になる


「おいっ!廉造!」


「へっ!?…燐君…」


「大丈夫か…ぼーっとしてたぞ」


「堪忍や…うち疲れてるんや…その子の誕生日プレゼントなら綺麗な貝殻と真珠プレゼントしたらどうや」


どうして自分は彼の好きな人の誕生日プレゼントなんかを考えてるんやろどうして彼を応援してるんやろ…どうだっていいのに…お願いだからその彼女なんかよりもうちがいいって言ってほしいのに…


……素直に言えない自分も鈍感な燐君も大嫌いや







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