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□不器用な二人は
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「ジュリエット…君は何故ジュリエットなのですか?」


「…へっ?アマイモンさん何を言っとるんですか?」


勝手に人の部屋の窓を割りいきなり目の前に現れたのは地の王とも言われるアマイモン
彼は何故だか坊達が出かけ俺が一人の時を狙い度々現れるのだ。

しかしこのガラスが犠牲になったのは何枚目だろうか…

また、後で理事長に言ってはり直してもらわなあかんな…

等と思いながら俺は読んでいたエロ本から顔をあげ、名作とも言える『ロミオとジュリエット』の台詞を言った彼を見た

「いえ、最近兄上に見せて貰った物語の台詞を言ってみただけです」


「へ、へぇー…そうなんですか…」


土足で部屋の中へと入ってくるアマイモンに苦笑いをしながらそう返してはわざわざそれだけを言う為に此処に来たのだろうかという疑問を胸にしまい込んではまた読みかけのエロ本に目を移した


「それよりも廉造…僕と駆け落ちしてしなさい」


「…いや、遠慮しときます」


「また肋を折られたいですか?」


「ぞえぇぇぇ!!…それは勘弁してください」


「なら僕と今すぐ駆け落ちしなさい」


「……駆け落ちって…アマイモンさん…駆け落ち意味知っとりますか?


「…男女が夜中に手と手を取り合って逃げる事でしょう?」


「うーん…あながち間違ってへんけどなんか間違っとります…」


俺はアマイモンさんの言葉に若干笑みを浮かべてははぁーと溜息をついてはエロ本を本棚へとしまった


「アマイモンさん…駆け落ち言うんは愛し合う男女が親に許されない事情をもって結婚できへんから親に内緒で逃げ出して二人で親の知らない場所で幸せに暮らす事なんやで」


「許されない事情ならあります…君は人間で僕は悪魔です」


「…いや、そりゃそうですけど…流石に何回かしか会ってへんのに愛し合ってはおらんでしょ」


「なら愛してます?だから僕と駆け落ちしなさい」


「いや…そないな軽い愛してるなんて…嫌ですわ」


「…なら…どうすれば僕らは駆け落ちできるんですか?」


「無茶言わんといて下さい…それにどうして俺何ですか?」


「君にはとても興味があるからです…」


俺はその言葉に溜息をついては彼を見た
どうして俺は厄介な人に好かれやすいのだろうかとベッドに寝転がった


「それだけじゃダメですか?…僕達には無理ですか?廉造」


「そうやね…残念ですけど無理ですわ…」


「……そうですか…」


なら諦めますと意外にあっさりと諦めたのかそう呟いてはアマイモンはまた窓から去って行った。


「…悪いことしてもうたやろか」


















「廉造…シンデレラを読みました、なので12時まで僕と踊り…」


「だあぁぁぁ!?…ええ加減にしてや」
















〜不器用な二人は〜


(これなら愛し合ってなくてもできます…)


(…俺、そう言う意味で言ったんやないんやけど…)










【二日かかってこのクオリティー…そして志摩が何時までたってもデレないという…】
 

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