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□ストーカーな恋
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「それじゃあ出雲ちゃんまた明日な」

学校が終わり今日は運よく大好きな出雲ちゃんと途中まで帰れた

「坊達まだ帰ってへんのやな」

うきうきな気分で寮に戻れば寮には鍵がかかっており俺は鞄から鍵を取り出した

ガチャリと音がして寮のなかへと入ればやはり子猫丸さんと坊の姿はおらず俺はなにも入ってない鞄をソファーに投げ捨て私服に着替えようと制服に手をかけた時だった

「よぅ!志摩」

後ろから聞き慣れた声が聞こえた。

振り返れば案の定いたのは奥村兄弟の兄の奥村燐だった

「…なにしとるんですの…奥村君」

「なにってお前が帰ってきたかどうか確かめにきたんだよ」

「確かめにって…俺鍵閉めたはずやったんやけど…」

「あぁ…その事なら理事長からお前の寮の合鍵貰ってるからよ」

ほらっと自慢げに人差し指に寮の合鍵を引っ掛けて見せびらかす彼に俺は理事長に殺意を覚えた


あんの!!糞ピエロ…余計なことしはって…


と心の中で悪態をつくも今そんな事を思っても仕方がないと俺は再び燐君の方へと目線を向けた

彼は、重度の俺のストーカーで最初はよく俺にちょっかいをだしたりしつこく告白をしてくるばかりだったが最近ではさっきのような不法侵入等が増えてきた

「あのな…燐君、君正直言うて不法侵にゅ…」

「あーそういえば忘れるとこだった…お前にプレゼント持ってきたんだ」

「…あのっ人の話聞いてはります?えっプレゼント?」

「ほらよ!大事に使えよな」

燐君からひょいっと水色の可愛い袋を投げ渡されればそれを受け取った

「…おおきに…開けてみてええ」

「あぁ…」

俺は可愛い水色の袋を開けて中を覗いてみた。中を覗いた瞬間…俺は目の疑いと背中に寒気がはしった

「いや…これ悪い冗談やろ」

「おっどうだ?なかなか趣味いいだろ?」

水色の袋から出てきたのは白いフリフリヒラヒラのついたピンクと白の女性物の下着とありえん程に細い紐パン

「燐君…送る相手間違えたんやないで…」

「いや、間違えてねぇよ…つか履いてみろ」

「えぇっ!?今ですか!…しかも片方は履くっていうもんやないやろ」

正直、こんなもんを履く事だけは勘弁してほしい…

「いいから早く履けよ…それとも俺が履かせてやろうか?」

「いや…遠慮しますわ」

いやいやいや…燐君目が恐いんやけど!?ちょっ…目が笑ってへんって
てか青い炎でてへん?


「ほら、志摩いい加減諦め…」

「兄さん!!こんなとこにいたんですか」

いきなり戸を開けて入ってきたのは若先生だった

「げっ!?…雪男…なんでこんなとこに」

「何時までたっても帰ってこないから迎えに来たんです…全くまた志摩君に迷惑をかけて」

「おいっ!?こらっ離しやがれっ」

若先生は溜息をついては燐君をひょいっと首根っこを掴みあげた

「すみません…また兄が迷惑をかけてしまい…」

「えっ…いえ、あっこれ燐君に返しといて下さい」

「これは?」

「燐君からの贈り物というか…押し付けられた物というか…」

「はい…わかりました」


俺は若先生に燐君から貰ったさっきのパンツの入った袋を渡した。若先生がちらっと中身を見れば呆れたかのような顔をし溜息をついた

「それじゃあおやすみなさい…」

「はい…おやすみ…っ!?」

チュッ…と軽いリップ音と共に若先生の唇が唇に触れた

「…なっ!?」

「てめぇっ!?雪男なにしてやがる」

「志摩君明日も塾があるので遅れずに」


と驚く俺をよそに若先生は何事もなかったかのように笑みを浮かべてはぎゃーぎゃー騒ぐ燐君を連れて部屋を出ていった

その途端疲れがどっと出たのか俺はベッドへと寝転がった



「…はぁ……明日鍵変えに行こう…」









〜ストーカーな恋〜


(…おい、雪男なんで俺があそこにいるのわかったんだよ)


(…兄さんには秘密にしてましたが…志摩君の部屋には盗聴器を幾つか仕込んでいるので…)


(……)











【相変わらずぐっだぐだですもうだらだら書いてたので誤字とかあったらごめんなさい

あと雪男は燐より一枚も二枚も上手がいいなと思ってます^^】
 

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