BOOK

□義理チョコ
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「ふっふっふ…やっと出来たで!!金造様特製激辛チョコ!!」


台所で高笑いをしながら金造の片手には何やら茶色の固形物
それは、金造が今日のためにわざわざ3時間もかけて作った特製激辛チョコ(訂正;15種類ぐらいの激辛カレールーとチョコを混ぜ合わせ固めたもの)


「あとは可愛くラッピングをして廉造に渡せば…くっくっく…あーはっはっはこれで廉造の俺に水をせがむエロい顔や涙目の顔を写メを撮りまくってやるわ」


「金兄…なに一人でぶつぶつ言っとるんや」


「ぬぁぁあ!!!廉造!!いつからおったんや」


「いつからって…まぁ…金兄が高笑いをしたぐらいから…」


「なっ!?ドアホ!!それなら話かけろや!!」


「やって…いきなり高笑いしだすんやもん…気持ち悪くて話し掛けづらかったし」


「兄に向かって何やその口は!!…気持ち悪いってなんや?あぁん?」


「ひぃぃっ!?…ちょっ…ごめんって…謝るから暴力反対や」


廉造の言葉に若干キレた金造が今にでも廉造を殴りそうな人相で迫り来る。そんな金造に廉造は後退りをしながらすぐさま防御体制をとった


「……それで用はなんや」


「これ、金兄にやろうと思って…」

廉造の反応にあほらしくなったのか殴る事をやめた金造に廉造は恐る恐る防御体制からもとの体制に戻っては金造に可愛くラッピングをしたチョコを渡した


「なんやこれ…」


「なんやってチョコやけど…」


「そんなことわかってるんや!!なんでお前がいつも優しくしてへん俺なんかにチョコ渡すねん!!なに考えとるんや!!」


「俺に優しくしてへんって事は自覚してるんやね」


「うっさいわボケっ!!」


廉造の言葉に腹が立った金造は力任せに思いっきり廉造を羽交い締めにする

「ぎゃぁぁ!?…金にぃっ…ギブ!!…ギブやからっ」


「ならなんで俺にチョコ渡したんか話すか?」


「話す!!話すからっ…離してくださいっ」


「よしっ…なら離してやるわ」


「…はぁ…死ぬかと思った…」


金造から解放されては廉造ははぁ…はぁと荒く息をした


「…それで何で俺にチョコ渡す事になったんや?…毒でも入れたんか?」


「ち、ちゃうって!!ホンマにそれ金兄へのお礼なんや…やましい気持ちなんてあらへん…ただ金兄に食べて欲しくて買ってきたんや」


目を少し潤めて恥ずかしそうに話す廉造に金造は拍子抜けしたと同時に顔を真っ赤にした


「…っ!?(か、可愛ええっ!!!なんやあのデレかた!可愛すぎるやろ!!あかん廉造のあんな顔久しぶりに見たわ、そないな顔されたらこの間コイツが俺の抹茶アイス勝手に食べたの許してまう…てか、今にでも押し倒して廉造をピーしてピーになってピーを貪りたい!!!!でも、今ピーをしてみろ…そしたら一生廉造にピー男最低と嫌われてしまうかもしれへん…『※見苦しい表現のため自主規制をさせていただきました』)」


「金兄ぃ?…」


「へっ?…あぁ!!廉造チョコサンキューな!!この金造様が有り難く貰っとくわー」


と金造は慌てて廉造のチョコを片手に何処かへとマッハで走って行ってしまった


「なんやの…金兄」


「おっ!廉造?どないしたんやこんなとこに突っ立って」


「あっ、柔兄!!これやるで」


廉造はポケットから緑やオレンジなどの包み紙で包まれたチョコを数個、柔造に渡した

「チョコか?兄ちゃん嬉しいなぁ…可愛い弟からのチョコなんてもったいなさすぎて食べれへんわ」


「大袈裟やで柔兄…あっそれお酒が入ってるチョコやらから」


「ほんまか!お父にはあげたんか?」


「おん!勿論、柔兄よりきつめのお酒入りチョコあげたで」


「そっかぁ…お父も喜んでいるやろな…金造にはやったんか?」


「金兄にはギリギリチョコをやったで」


「ギリギリ?義理チョコやなくてか?」


「消費期限ギリギリチョコや」


「ぶっ!?…あっはっはっは…廉造も考えたな…それで消費期限どれくらいで切れるんや?」


「いや、もう二ヶ月前に切れとるで俺の机の引き出しから出てきたんやし」


「それ消費期限ギリギリやなくて食べれるかどうかのギリギリやろ!!」


「テヘペロ!☆」




おわれや




【皆様、ハッピーバレンタイン^^

ただたんに、志摩に消費期限ギリギリチョコと言わせたかっただけなんです
報われない馬鹿な金造が可愛い
私、この間何故か机の引き出しからカッピカッピになったうまい棒が出てきました…机の中恐るべし((゚Д゚ll))

では、ここまで見てくれてありがとうございます】

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