BOOK

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「やばっ!…遅刻や遅刻!!…柔兄行ってくるで!!」


学校のチャイムが鳴るまであと10分。俺は懲りもせず今日もまた寝坊をしてしまいどこぞの漫画にでてくる少女のように食パンをくわえながら家をでた

「今日はほんまにヤバいわ」

ぎり間に合わないような気がすると息を切らしながら走っていると物凄い力で誰かに制服を引っ張られた


「ぐえっ…ちょっ…なんですの!俺急いで…」

「志摩廉造ですよね?」

聞き慣れない声に振り返れば昨日、ブロッコリーの財布を落とした人がそこにいた。


「えっ…あっ…はい、志摩廉造ですけど…あっ、もしかして昨日財布落とした人ですよね?」

「はい、僕はアマイモンと言います。貴方にお礼をしたくて来ました」


どうぞとアマイモンさんはいつの間にか道路脇に止まっていたいかにも高級車ともいえる車を指差した


「…いや…お礼なんてええですよ…それに俺、学校遅れてしまうさかい」


「学校にはあらかじめ休みますと連絡を入れておきました…」


「えっ…そうなん?…ありがとうございます!…やなくて!!何で勝手に休むとか電話してるんや!!あんた…何者や…」


「何者じゃなくて僕はアマイモンです……うるさいですね…早く車に乗らないと殺しますよ」


「……ぞぇぇっ!?…ちょっ乗るから!それしまってや」


痺れを切らしたのかなかなか乗らない俺に懐から拳銃を取り出しては俺に向けて来たのだ


「なら、さっさと乗ってください」

「……」

後ろから押されるかのように車に乗れば戸を閉められた



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