長編小説部屋

□プロローグ
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世界に広がる四つの大陸には五つの城が存在している。

発展の城 ルドラ。
武力の城 レッドアイ。
魔力の城 ジェネシス。
希望の城 デカルロ。
正義の城 キュレソール。

それぞれの国王は己が最も心に秘める信条を持って地域一帯を統括している。城には国の信条を『オーブ』という珠玉に介して城の頂上にある祭壇に掲げ、その光によって民達は信条を胸に栄えていた。

一面が海に覆われた世界の中心部にある神都「聖なる灯台」には大きなオーブがあり、天空から光を受けて『北のルドラ→南西のデカルロ→東のレッドアイ→西のジェネシス→南西のキュレソール』へと光が反射され、最後にはルドラへと戻る。

この描かれた線が守護の五芒星となり、人々は平和な日々を過ごしていた。
その日までは……。


とある日を境に捧げてあるオーブが光を失ってしまった。
城にあるオーブが光を失ったのではなく、神都にある灯台から光が反射されなくなってしまったのだ。

光を失った所為で守護が消え、自然界のモンスターは邪心を帯び、城やその周りにある町や村が襲われて世界が恐慌に堕ちる事となる。

次第に蝕まれていく平和。全ての元凶は薄っすらと空を覆う黒い霧。
光の五芒星が効力を失ってから、時は十年の歳月が過ぎた。

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