story.

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先日の故障は、ただのバッテリーあがりだった。



それなんで、千景とはじめから少しずつ充電を分けてもらってなんとか家に帰ってきた。



変なミミをつけた3人組が微動だにせずベンチに並んで座っていた光景は周りにはどう見えていたのだろう。



お互いの背中がコードで繋がってたから動けなかったんだけど。



今日は大事をとって安静にしてろと言われた。別に充電さえすれば普通に動けるんだけどな。私、人造人間だし。



「なまえ、大丈夫か?」



「うん、別に外行けるよ?」



じっとしてるなんて充電の間だけで十分だ。つまんないし。早く"あるモノ"を見つけて未来に帰りたい。



「いや、心配なんだ…」


「心配…?」


「ああ、」



どうして、はじめは私を抱きしめてるの?



なんだろう、コレ。胸の辺りがもやもやする。ここにはなにがあるんだろう。モーターだったかな。またエラーかな。



「はじめ?」



「よくわからないが、これは"好き"というキモチだと思うのだが…」


「キモチ?はじめは見つけたの?」

 
「いや、見つけたのではない。俺の中に生まれたものだ。」


キモチって私達の中に生まれるものなんだ。じゃあ、このもやもやもキモチなの?はじめのことが"好き"っていう…



「はじめ、」


「なまえも見つけたか。」


「うん」


「このキモチとやらは、理解に苦しむな」


「そうだね、胸の奥の方が苦しくなるよ」



私達は探していたモノ"キモチ"を手にいれた。人工的に作れない理由がなんとなくわかった気がした。



後日、未来に帰還した私達を出迎えたのは土方博士と千景、総司…に、



「おーっす!…あれ、何その顔」


「平助、お前…処分されたんじゃなかったの?」




おしまい!

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