story.
□2
1ページ/1ページ
1号のはじめ曰く、例の"あるモノ"は1人で手に入れるのは難しいらしい。
そこで、私達は2体…じゃない、2人で行動することにした。
「早く未来に帰ってハイオク満タンにしてほしーい!」
この時代にはまだ人造人間用のスタンドがない。もちろん電気でも動けるんだけど…充電中に動くと発熱するんだよね。
それに私はガソリンの方が長時間動けるから好きだ。はじめにはエコじゃないとか言われるけど。
「はあ、じっとしてるのつまんないー!」
言わずもがな充電中です、はい。
「そういえば、総司も来ているらしいぞ」
総司とは4号のことだ。あれ?じゃあ3号は…
「ねえ、平助は来てないの?」
「ああ、あまり出来が良くないらしくてな」
平助は私の弟のようなモノだ。ここに来る前はよく一緒にカスタマイズしあった。懐かしいなあ。
ピコン♪
「あ、充電終わったー!」
「では、行くか」
"あるモノ"はどこにあるか判らない。とりあえず、目には見えないらしい。
とりあえず今日は中目黒という場所を散策することになった。
「そんなモノ、どうやって探せってのよ」
「土方博士は、急に現れることもあると言っていた」
土方博士は私達人造人間を作った人間だ。私は正直苦手。あの人が振り撒くタバコの煙で何度エラーになったかわからない。
製作中の5号は煙類に強い仕様にするんだって、いいなあ。
「見えないのに、急に現れるってどういうことなのさ」
「さあな、」
見えないのに、急に…かあ。現れるってことは、生まれるってことなの?
生まれる、産まれる…あ!
「ねえ、はじめは赤ちゃんてどうやって産まれるか知ってる?」
「アンタ…いっぺん精密検査してもらえ」
「え、知ってるの?教えて!」
「し、知らん!」