story.

□ももたろう
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ようやく土方さんの家までたどり着くと、総司くんは呼び鈴を鳴らしました。

「ピンポーン」

「…。」

「ピンポーンピンポーンピンポピンピンピンポピンポーン」

「っんだよ!うるせえなあ!」

怒鳴り声と共にドアが勢いよく開き、土方さんが姿を現しました。

「千鶴ちゃんを助けにきました。」

「は!?」

「おじゃましまーす。」

「はあ!?つーか土足であがるんじゃねえ!」

総司くんは土方さんを無視して、部屋にいた千鶴を連れて外へ出ました。

土方さんも外へ出てきましたが、慌てていて靴を履くのを忘れてしまい、総司くんがばらまいた金平糖が痛くて追いかけてこれませんでした。

突然の出来事にビックリしている千鶴に

「大丈夫だよ。怖かったでしょ?あの人の顔、鬼みたいだったね。なまえちゃんが待ってるよ。」

て言って総司くんは手を引いて歩きました。




「ただいまー」

「あ、総司くん。おかえり!どこ行ってたの?」

「土方さん家。千鶴ちゃん連れてきたよ!」

「あ、ありがとう…何かごめんね、千鶴ちゃん…」

謝るなまえに、

「いいんですよ、私もなまえさんに会いたかったんです!」

と笑って答えました。





そのあと、2人は久しぶりの再会で存分に女子会を楽しみ、夕方になると千鶴は帰っていきました。



「ねえ、なまえちゃん」

「なに?総司くん」

「千鶴ちゃんと話せて、楽しかった?」

「うん、楽しかったよ!ありがとう総司くん」

「よかった!じゃあ、ご褒美ちょうだい?」

「え?なにがいいの?金平糖?」

「ううん、それよりもなまえちゃんの…」


総司くんの唇がなまえの唇に触れそうになるその時。

音もなく帰宅していたはじめくんの、殺気にも似た視線でその先はおあずけになりましたとさ。

おしまい
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