喫茶∫Rest:Calmly∫
周りに見える建造物はモダンな雰囲気を演出し、
歩く人々もみな小洒落ている。
レンガで組んである家々が立ち並ぶ町。
―そして、一年中と言っていいほど、雨がやまない町―
そんな町に、小さな一つの喫茶店があった。
喫茶∫Rest:Calmly∫
レスト・カームリィではなく、レスト・カルムリィ。
フランス語で、静かな休息と言う意味である。
植物の蔦が絡みついた外観は、
思わずそれがごく自然であるかのように構えている。
店内は茶色を基調とし、レンガ造りのように見えた外観とは異なって、
主に木材が使用されている。
4人がけのテーブル席が1つ、窓際に二人がけのテーブル席が2つ。
そして、カウンター席が5つ。
そんな小さな喫茶店にいる、若くもなく、老いてもいない。
喫茶店でありながら、常連から「マスター」と呼ばれている人がいた。
これは、小さな喫茶店、∫Rest:Calmly∫のマスターと
その周りの人々の、小さなお話。
それでは、ご来店をお待ちしております。
店内に入りましたら、心を休めて、一時を楽しんでください。
□表紙を開く
□解説を読む
□作者に感想を送る