童実野高校Life
□無口とお喋り
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「ど、どうも!」
私は勇気を出して今さっき入ってきた二人に話かけた。
話しかけるなんて私的に中々頑張ったほうである。なぜなら私は昔からあまり喋りかけたりする人ではないから。
…頑張った。頑張りすぎて吃ってしまった。なのに、この二人ときたら…
「あぁ」
「………」
遊星さんは一言挨拶をしてくれたのはいいが、相変わらず無表情でやはり少し気まずい。でも挨拶をしてくれただけマシなのかもしれない。
だがジャックさんは許せない。頑張って挨拶したのにシカトだよシカト。
そのまま私の横を通りすぎたその人はソファーの元へと向かいどすんと豪快に座った。脚を組んで座っている姿がカッコイイとか思ってしまったのがちょっと悔しい。
それにしてもまるで私の存在がないような扱いだったのに苛立つ。
ジャックさんにシカトをされポカーンと立っているそんな私を見た兄は大丈夫だ、すぐ慣れるとか言ってくれたが本当にすぐ慣れるか不安でしょうがなかった。