童実野高校Life
□(仮)入部
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「…ただいま」
そう言うなりすぐ倒れるように玄関になだれ込んだ。そのまま俯せになったまま石のように動かない、いや身体がだるくて動けない。
兄はまだ学校に残っていて、先に帰ると言った私は学校から家に帰る間ずっと今日の事を振り返っていた。
(なんだか入学初日なのにすごく疲れてる気がする)
帰りの会までは順調だったはず。むしろ新しいクラスや友達の事ですごくウキウキでテンションは急上昇中だったと思う。
しかし放課後にあった出来事により、一気に気分が落ちた。
(こんなはずじゃなかった…)
私の計画では、静かに平和に過ごす予定だったのに、もうすでにめちゃくちゃだ。
しかもあの後は散々だった。
しつこく誘ってくる兄に負け、結局仮入部をすることになった私。
なんだかんだ言って兄に甘いような気がする。