短編

□ある日の満足同盟
2ページ/2ページ


う〜ん。しかし困ったものだ。なんだかんだ言って実は俺も殺せない。いや頑張れば殺せるんだが、極力殺したくない。だって…なんか気持ち悪いだろーが。つーかGが好きなヤツとか普通はいないだろ。


「ジャックと遊星は?」
「あいつらなら買い出し。もうすぐ帰ってくるんじゃ………あ」

ガチャっとドアが開く音と共にジャックと遊星が入ってきた。
グッドスタイミング。

「ただいま…」
「調度いいとこに帰ってきた!ジャック遊星、ヤツを殺してくれ!」
「ヤツ…?」

鬼柳、『ヤツ』じゃ伝わらないだろう。ほら遊星も訳がわからないという顔をしているじゃないか。

「だから!…うぉあ!あれだよあれ!!」

噂をすると再び黒くて素早いヤツがやってきた。しかもこちらに向かってくる。

それにギャーギャー騒ぐ鬼柳。よく見れば少し涙目になっている。


「煩さいぞ!!!」


その煩さに耐えかねたジャックがダンッ…とが大きな音を出して踏んだ、躊躇いもなく、踏み付けた。何って…ヤツをだ。


部屋が静寂に包まれる。
ジャックは今だにヤツを踏み付けたままだ。

「ゴキブリごときで騒ぎおって、情けない!」

「…ご、ごめん」


ジャックに圧倒され素直に謝った鬼柳に満足したジャックはフンッと鼻をならすと何処かへ行ってしまった。

「良かったな鬼柳。」

これで安心だなと肩を叩いて微笑むと遊星はジャックの後を追っていった。


残された俺と鬼柳はまだ呆然としている。なんだが呆気なさすぎた。騒いでいた俺達が馬鹿みたいじゃないか。

「…遊星達の所に行くか。」
「そうだな。」


暫くして落ち着きを取り戻した鬼柳と俺はさっきあった出来事がなかったかのように『ヤツ』の残骸を見ずに部屋を後にした。


end



終わりです!初めての短編なのにこんな汚い話ですみません!!しかも展開が早い…。なんだか鬼柳のキャラがもう…残念ですねw多分これからもこういうキャラだと思いますf^_^;
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ