童実野高校Life
□テスト期間
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早くも脱落した私達を呆れながらアキちゃんが見ていた。
「そういえば!奈々満足部に入ったんだって!?」
次第にダラダラとした空気になっていくのを変えたのはカーリーの一言だった。
「あ、あぁ。入ったけど、そんなに興奮してどうしたのよ?」
さっきまであんなに怠そうにしていたのに今はハァハァと鼻の息を荒くして興奮している。
若干顔も赤いし。
「何って…あのジャック・アトラスがいるでしょ!?証拠は上がってるんだからっ!!」
カーリーは鞄の中から写真をとって、バラバラっとノートや参考書の上に無造作にばらまいた。
恐る恐るアキちゃんとその写真を覗いてみれば、そこにはほとんどジャックしか写っていなかった。
こ、恐っ!
「カーリー、貴女これどうしたの?」
「そ、そうだよ…こんなに沢山ジャックの写真なんか」
ストーカーか、とツッコまずにはいられなかったけど、そこは我慢しておく。
「決まっているじゃない!私がジャックアトラスのファンクラブの写真係なんだからっ!」
「「ファンクラブ…写真係…」」
何だそれ。ジャックのファンクラブって………そりゃまああの人はカッコイイけどさ。
っていうか
「カーリー、ジャックさんの事好きだったの?」
「勿論よ!ジャックはカッコよくてキラキラしててみんなのキングなの!」
「へ…へぇ」
言ってる事はよく分からないけど、大好きなのはよーく伝わってきた。