金銀小説☆その他☆

□2012年アスラン誕生日
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11時を少し回った頃

「ふむ………今日はアスランの誕生日か」

ザフト軍ジュール隊隊長執務室でイザークはカレンダーを見ながら顎に手を当て独り言を言った

「あっ!本当だっ!今日アスランの誕生日じゃん」

だが、ディアッカはその言葉を聞き逃すこと無くイザークに返事をした

「誕生日パーティーとかしちゃう?」

ディアッカがパソコンのモニターから目を離しヘラッと笑いながら言うとイザークはフンっとそっぽを向いた

「そんな時間あるか馬鹿」

「えー昔はよく皆でやってたのに…」

ミゲルやラスティ達で……まだ戦争が激化する以前、アカデミーの仲間で誕生日を祝った事を思い出す

「だいたい、アスランは今オーブの人間だぞ…」

「今、仕事でプラントに来てるんだよね?キラが言ってたよ?」

「…………」

イザークは押し黙った

(アスランがこっち来てること知ってたんだよね〜イザークは)

相変わらずイザークはアスランの事になるとライバル意識を燃やし、意識せざるを得ない

ディアッカが焼き餅を妬いてしまうこともしばしば


そんなアスランはオーブで政治的指揮を取っていた

二度の戦争を経て、地球とプラントが平和を取り戻して10年

あの頃とは状況は変わっていた


敵だったキラが今やプラントで軍人として働き、同僚なのだ


「もう…ガキの頃とは違うんだね」

ディアッカは寂しそうに笑った

「フン!馬鹿馬鹿しい!!仕事に行くぞ!!」


イザークはカレンダーから目を離すと、すぐに踵を返し凛とした声でディアッカに叱責した

「もぉーイザークが言い出したのに……」


ディアッカは慌ててイザークの後を追いかけた

「で?仕事って何処行くの?」


「着いて来ればわかる」

イザークはニヤリと笑った
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